生産者STORY

 
山田屋本店STORY
 
日本の食文化、お米をお届けして100年
株式会社山田屋本店 代表取締役  秋沢淳雄さんに聞く
明治38年の創業以来、つねに、お客さまとともに歩んできた株式会社山田屋本店は、日本の食文化であるお米を、もっと、おいしく味わっていただくために、つねにチャレンジを続けています。
 
多くの人に愛され続けているお米屋さん
 
多くの人に愛され続けているお米屋さん
東京都調布市は、多摩地域の東部に位置しています。新宿から京王線でわずか15分。東京中心部のベッドタウンとして発展してきました。学生やサラリーマンの若い夫婦、お年寄りまで幅広い方々の生活がここにあります。
京王線調布駅前は大手百貨店や若年層向けのおしゃれな店が充実しているものの、武蔵野の面影を残す由緒ある町並みもところどころに残っています。
この調布駅近隣で明治38年の創業以来、100年以上、一貫してお米を扱ってきたのが、株式会社山田屋本店です。
いまでも「お米館」の名前で地域の方々に愛され続け、また、調布だけでなく、三越銀座店にも店舗があり「あそこに行けばおいしいお米がある」と多くの方々に親しまれています。
これまで調布を拠点に営業を続けてきましたが、平成23年4月に精米工場を山梨県に新設。また、お米の情報発信基地でもある店舗「お米館」を、平成24年12月、調布にリニューアルオープン。つねに、日本の食文化の中心にあるお米を、消費者の方々にお届けするために、邁進を続けています。
GermerRoadで扱っているお米も、ここ、株式会社山田屋本店で精米された、安全で安心なおいしいお米をお届けしています。

 
日本の食文化を支えるために
 
日本の食文化を支えるために
株式会社山田屋本店、創業から100年以上。お米の流通は、この間に大きく変わりました。大正10年の米穀法以来、長い間、政府がお米の流通を管理。戦後も食糧管理法の時代が続きました。お米を自由に販売できない時代。しかし、それは多くのお米屋さんにとって、ある意味、いい時代だったとも言えるようです。
「まず、競争がない。免許制だから新規参入などできないし、お客さんのほうも米穀通帳をもって、近くて便利な『配給所』に通うだけでした。利幅も、特上米だといくら、標準価格米だといくらと国のほうで決めていて、お客さんもよっぽどのことがないと逃げないし、十分にやっていけました」と、株式会社山田屋本店の代表取締役、秋沢淳雄さん。
そういう時代にあっても、株式会社山田屋本店は、ただ単にお米をお届けするだけでなく、消費者の方々によりおいしく味わっていただきたいと、産地を歩き、生産者を訪ね、お米をチェックし、その情報をお米ととともにお届けすることを心がけてきたのたのです。そこには「日本の『食文化』を支える」というポリシーがありました。

 
業務用のお米にチャレンジ
 
業務用のお米にチャレンジ
株式会社山田屋本店では、早くから、業務用のお米を提供することにチャレンジしてきました。そのきっかけはパン屋さんだったと言います。
パン屋さんは、焼きたてのパンを、できるだけ早く、工場からそれぞれの販売店に流通させている。同じ流通経路に、おにぎりを流通させることはできないか。先代、岩佐敬山さんは、足しげく、大手パンメーカーに足を運び、話しを聞いてもらいました。そうして大手コンビニエンスストアに「おにぎり」として、株式会社山田屋本店のお米を流通させることとなりました。業務用だからといって、コストばかりが優先されたわけではありません。成功のカギは「冷めてもおいしい」。以来、業務用に提供するお米は、普通の消費者へのお米ととともに、株式会社山田屋本店のふたつの大きな柱になっています。
株式会社山田屋本店のホームページの「業務用のお米」というコンテンツを見ると、「コンサルティングサービス」「用途別米」などの項目があり、洋食用のお米、和食用のお米などの項目があります。それぞれの料理に合ったお米を提案する。プロの料理人が認めたプロの味。それが株式会社山田屋本店が提供するお米です。

 
山田屋本店のおいしさの秘密(1)産地を訪ねて
 
山田屋本店のおいしさの秘密(1)産地を訪ねて
いまでこそ、お米はほぼ自由化され、スーパーやコンビニ、いろいろなお店で扱うようになり、さまざまなお米が流通するようになりました。
株式会社山田屋本店は、こうなる以前から、先代社長の岩佐敬山さんが各産地を足しげく訪れ、産地の環境・生産者の皆さんのご苦労や情熱、まごころに直接触れて、得心のいったお米だけを、産地の情報とともに「お米館」で扱ってきました。
現社長、秋沢淳雄さんも、先代と同様、産地を歩き、生産者と語り合って、その情熱を伝え続けています。

 
山田屋本店のおいしさの秘密(2)さまざまな産地のお米
 
山田屋本店のおいしさの秘密(2)さまざまな産地のお米
調布にリニューアルオープンした株式会社山田屋本店のお店「お米館」を訪ねると、その取り扱っている産地の多さに驚かされます。これまで訪ねてきた産地のお米もありますが、三越銀座店などの百貨店で出店していることがきっかけとなり、取引が始まった産地もあるとのこと。秋田、岩手、宮城、北海道、福島、兵庫……、ほぼ全国に広がっています。産地が多いだけではありません。株式会社山田屋本店には、米・食味鑑定士協会が認定した、お米のソムリエ、「米・食味鑑定士」が、多数いらっしゃいます。食味計で計測して、お米のソムリエが鑑定する。折り紙つきのお米だけが店頭に並びます。
これだけおいしいお米が並んでいると、どうやって選んだらいいか迷ってしまいそうです。
「普段いただくお米は、粘りやコシ、香りなど、お好みや値ごろ感でお選びいただければいいでしょう。ご家族のライフスタイルによって、冷めてもおいしいというのもポイントのひとつになると思います。それから、特別な日にいただく極上のお米や、料理によってお米を選ぶこともできます。たとえばカレーに合うお米、丼ものに合うお米、お寿司に合うお米というのもあります」と、秋沢淳雄さん。
株式会社山田屋本店は、お米の選び方、味わい方の提案もする「お米のコンシェルジュ」でもあります。

 
山田屋本店のおいしさの秘密(3)徹底した品質管理で安全で安心をお届けする
 
山田屋本店のおいしさの秘密(3)徹底した品質管理で安全で安心をお届けする
株式会社山田屋本店の山梨精米工場は、ISO9001の品質管理システムを取得しています。ISO9001 とは、製品や品質保証を通じて、顧客満足向上と品質マネジメントシステムの継続的な改善を実現する国際規格です。簡単に言うと、たとえば精米の工程について、玄米はどのように納品されて、保管や管理、運営をどのようにしているかを具体的に明記し、記録に残す。また、実際の精米方法はどのようにやっているかを明記、記録する。そして、お客さまからクレームがあった場合、その原因はどこにあるのかを特定し、改善できるシステム。それがISO9001 です。
認証を受けたのは2001年。当時、このマネジメントシステムを、米穀販売業として導入した企業は、まだ、ほとんどありませんでした。
「これだけでも費用はかなりかかります。しかし、自己満足で止まっていてはいけません。工場にいると日々の業務に追われ、世の中の動きもわからなくなってしまう。定期的に外部の審査を受けて、毎年、毎年、技術が向上して、現場もレベルアップしていければと思っています。それが最終的にはお客さまの信頼につながるんじゃないでしょうか」と、株式会社山田屋本店の代表取締役、秋沢淳雄さんは言います。

 
山田屋本店のおいしさの秘密(4)お米のプロフェッショナル
 
山田屋本店のおいしさの秘密(4)お米のプロフェッショナル
株式会社山田屋本店では、精米工場がISO9001の品質管理システムを取得しているだけでなく、スタッフが、米・食味鑑定士の取得や、社団法人日本精米工業会の各種ライセンスにも挑戦、資格を取得しています。
「高いレベルの精米技術には、品質にこだわる技術集団が必要です。日々の精米作業と革新を続ける精米技術を身につけながら、お客さま一人ひとりにあった商品づくりに邁進しています。それだけでなく、私たちはお米屋として、より専門性の高い仕事をしていくプロでなければいけない。だから営業スタッフでも『お米のことはよくわからないんですが…』と言ってしまったらいけないんです。お客さまから信用していただけません。このお米は一般的なお米に比べて味が浸透しやすいから丼ものにいいとか、歯ごたえがあるとか、きちんと言えるかどうか、そこが重要なんです。スタッフみんなをある一定のレベルまで上げる訓練はいつもやっています」
お米のプロ集団。それが株式会社山田屋本店です。

 
山田屋本店のおいしさの秘密(5)ブレンドというブランド米
 
山田屋本店のおいしさの秘密(5)ブレンドというブランド米
原料にこだわり、精米にこだわる山田屋本店。その豊富な経験と技術から生み出されているのがブレンド米「かもめのお米」です。
産地米は、どうしても、その年の気候や天候に、味が左右されてしまいます。それは日本一と言われている産地でも避けられません。冷夏の年、雨の多い年、高温が続いた年など、直接的に影響を受けてしまいます。収穫量や価格も変動します。産地を支えるという意味で、好きな産地米を応援することも重要なことですが、株式会社山田屋本店からはブレンド米の提案もあります。
毎年、収穫が終わった時点で、食味を安定させるようにお米の配合を決定、いつもおいしく安心の味をブレンドで生み出しています。
ブレンド米というと、どうしても、価格重視の印象が拭いきれませんが、株式会社山田屋本店という、信頼おけるブランドからお届けするブレンド米。それが「かもめのお米」です。いつも変わらぬおいしさをお届けしています。