内モンゴルとの絆

 
乳酸菌研究のために
 
乳酸菌研究のために
乳酸菌で伝染病が治るのだろうか……。
まずは豚で試してみよう。当時まだ遺伝子の研究者だった金鋒博士は、伝染病が蔓延している養豚場に行って、乳酸菌を与えて試してみることにしました。
「驚いたのは、早い段階から豚のぜん息とか、高熱とか、よくなっていったんです。そのとき、これは確かに効果があるかもしれないと感じました」と、金鋒博士。
それよりも金鋒博士が着目したのが、乳酸菌を与えた豚がおとなしくなったことでした。
「豚どうし喧嘩をしなくなっていったんです。やさしくなったんですね」
それでウイルスを行動学の見地から調べてみようと考え始めたそうです。
「私は遺伝子研究をしていましたから、人間が怒りやすい、喧嘩しやすい状態を乳酸菌で抑制することができたら、これは大変なことだと感じました」
そのころまだそういう研究をしている人は誰もいませんでした。
「豚だけでなく人間も含めて、ほ乳類みんな、乳酸菌でやさしくなれる」と、いろんな人に実験の様子を見てもらったり、話したりしましたが誰も信じてくれませんでした。 根気よく研究と講演を続けていくうちに、少しずつ認めてもらえるようになり、スウェーデンの学者からも「これはすばらしい研究です」と言っていただいたのですが、国の支援は受けられず、研究資金を集めるためにいろんなところに講演に出かけました。
実際に乳酸菌を飲んで、体調が改善した人たちが少しずつ出資してくれるようになり、「この研究を本にしたらいいでしょう」とアドバイスしてくれる方もいらっしゃり、本を書きました。
それが2009年に発行された「乳酸菌革命」(評言社)でした。