生産者STORY
- ナガノトマトSTORY
信州のおいしさにこだわり続け、品種開発から追求した
株式会社ナガノトマト 代表取締役社長 井垣孝夫さんに聞く
株式会社ナガノトマトは、創業当初から一貫してトマトやえのき茸といった信州特産の加工品を製造・販売している。自然が生んだおいしさを、多くの人に味わってもらいたい。彼らのその想いは、品種開発や安全管理に対する妥協のなさからもうかがうことができる。
- それまでの常識を覆す挑戦
豊かな自然に囲まれる長野県は、春から夏にかけての日照時間が長いうえ、降水量が少なく、そして昼夜の温度差が大きい。この地の気候は野菜、とくにトマトの生育に適している。そんな恵まれた環境で育ったトマトの加工を、おもな生業としている会社がある。株式会社ナガノトマト。もとは長野県購買販売連合会村井工場だったこの会社は、1957年、長野トマト株式会社として民間企業となった。
「民営化された際、まず私たちが取り組んだのが『無着色ケチャップ』の開発でした」そう語るのは、株式会社ナガノトマトの代表取締役社長である井垣孝夫さん。
「それまでのトマトケチャップは、着色料を使用するのが常識でした。そこで私たちは着色料を使用せずに、お客さまにとっておいしくて安全なケチャップづくりを目指しました。思えば、当時から『おいしさと健康をお届け』することが、われわれの目標でしたね」
「民営化された際、まず私たちが取り組んだのが『無着色ケチャップ』の開発でした」そう語るのは、株式会社ナガノトマトの代表取締役社長である井垣孝夫さん。
「それまでのトマトケチャップは、着色料を使用するのが常識でした。そこで私たちは着色料を使用せずに、お客さまにとっておいしくて安全なケチャップづくりを目指しました。思えば、当時から『おいしさと健康をお届け』することが、われわれの目標でしたね」
- 想いが詰まった真っ赤なジュース
Germer Roadでもおなじみのトマトジュース「信州生まれのおいしいトマト」。トマトの赤が鮮やかなこのジュースは、サラッとした飲み口でありながら、トマトの濃厚なうま味が感じられる逸品だ。特有の青臭さが抑えられているので、トマトジュースが苦手な人にも飲みやすい。「シーズンパックといって、その年の夏に収穫したトマトがその年のジュースになります。いま飲んでいただいているのは、去年の夏に収穫したものです。収穫したトマトはその日のうちにジュースにするのですが、1か月の間、毎日ジュースをつくり、それを1年かけて販売するという、非常に効率の悪いつくり方をしているんです。ですが、これが一番、新鮮でおいしいものをお届けできる製造方法になります」と井垣さんは語る。
「信州生まれのおいしいトマト」、そのおいしさと鮮やかな発色の秘密は、トマトにあった。株式会社ナガノトマトは、このジュースのためだけに「愛果(まなか)」という品種を開発。愛果は信頼関係の強い契約栽培農家の手により、露地栽培で育てられている。そのトマトを100%使用したのが、この「信州生まれのおいしいトマト」だ。
「大体ひとつの品種ができあがるまでに、10年かかると言われています。愛果は昭和53年から開発しはじめて、平成元年に完成。とにかく時間がかかりましたね。それに、ただおいしいだけじゃなくて、病気に強くないと、農家さんは作ってくれませんから。農家さんにとってどれだけ育てやすい品種であるか、そういう観点も、トマトの開発には重要なんです」
開発中は、1年で200種類ものトマトを栽培していたという。
「いろんな種類をつくり、味や育ち具合を比較検討し、優秀なものを掛け合わせ、その翌年にまた栽培し…これを繰り返しました」そうして愛果は誕生した。
青々と葉の茂る愛果の畑。そこはトマト畑と言われて想像するそれとは異なる風景が広がっている。地面に低く広がるトマトの葉。そう、この畑には支柱が立てられていないのだ。
「本来、トマトは支柱を立てて栽培しますが、この愛果は支柱を立てなくても、自然のままで育つように品種改良しました。支柱を立てないほうが、生産者さんの手間が省けますから」
そうして育った愛果は、こだわりの手法でしぼり、ジュースとして出荷される。「信州生まれのおいしいトマト」は、まさにナガノトマトの愛が詰まったトマトジュースなのだ。
「信州生まれのおいしいトマト」、そのおいしさと鮮やかな発色の秘密は、トマトにあった。株式会社ナガノトマトは、このジュースのためだけに「愛果(まなか)」という品種を開発。愛果は信頼関係の強い契約栽培農家の手により、露地栽培で育てられている。そのトマトを100%使用したのが、この「信州生まれのおいしいトマト」だ。
「大体ひとつの品種ができあがるまでに、10年かかると言われています。愛果は昭和53年から開発しはじめて、平成元年に完成。とにかく時間がかかりましたね。それに、ただおいしいだけじゃなくて、病気に強くないと、農家さんは作ってくれませんから。農家さんにとってどれだけ育てやすい品種であるか、そういう観点も、トマトの開発には重要なんです」
開発中は、1年で200種類ものトマトを栽培していたという。
「いろんな種類をつくり、味や育ち具合を比較検討し、優秀なものを掛け合わせ、その翌年にまた栽培し…これを繰り返しました」そうして愛果は誕生した。
青々と葉の茂る愛果の畑。そこはトマト畑と言われて想像するそれとは異なる風景が広がっている。地面に低く広がるトマトの葉。そう、この畑には支柱が立てられていないのだ。
「本来、トマトは支柱を立てて栽培しますが、この愛果は支柱を立てなくても、自然のままで育つように品種改良しました。支柱を立てないほうが、生産者さんの手間が省けますから」
そうして育った愛果は、こだわりの手法でしぼり、ジュースとして出荷される。「信州生まれのおいしいトマト」は、まさにナガノトマトの愛が詰まったトマトジュースなのだ。