金鋒先生一代記
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田舎に行くか、軍隊に入るか
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お父さまのスパイ容疑も払拭され、北京に戻った金先生。高校で一生懸命勉強しようと思ったのですが……。
「北京では、試験のとき、机と机がすごく離れていたのです。カンニングできませんでした。
学力が低い私は、先生から、高校生とは思えない、小学生のようだと言われ、とても恥ずかしい思いをしました」と、金先生。
しかし、「あなたのご両親は、とても優秀な方ですから、期待していますよ」とも言われ、一念発起。
高校卒業までがんばったのですが、スタートが遅かったこともあり、卒業するのがやっとという成績。
高校を卒業するとふたつの選択に迫られます。田舎に行くか、軍隊に入るか。
軍隊は食べ物もいいし、田舎よりも生活がラク。
かなり迷っていたのですが、お兄さまから「お前は田舎に行け。軍隊には入るな」ときつく言われ、田舎に行くことに決めました。
ここから金先生の学者としての道が始まります。